【食レポ】めん屋鼓舞士
伊那市西町にある「めん屋鼓舞士」に行ってみた。
自分にとっては「あ~完全ノーマークだったわ〜」的な店である。伊那に来て2年半、視界に入っていたものの、風景になってしまっていた。そんな感じの店。
だからこそ、腹も、頭も、ラーメン食いてえ!となっているベストタイミングで、なぜかフッとこの店のことを思い出したのである。風景になってしまっていて、かつこれまで自分の伊那ラーメンマップに漏れていたのに、である。これこそ一期一会、ラーメンを司る神からの天啓、圧倒的閃きっ!である。見えない力のお導きと言わずして何と言おうか。ラーメンってのは時々そういう幸せが、ある。
そんなこんなでのれんをくぐった。
注文したのはやはりその店のメニューの1番上、もしくは右上(か、左上)。いわゆる看板メニューである。初めての店とのマリアージュでは、それがラーメン紳士の基本所作、ラーメン大学の必修科目であろう。
【しょうゆ鼓舞拉(こぶら)】
随分と挑戦的なネーミングである。受けてたとうじゃないか。完全セルフサービスの店内は、気さくなお母さんがひとりで調理。こんな優しそうなお母さんとシブいネーミングのアンマッチ。(・∀・)イイネ!!
「12番のお客様〜」
日本人であれば、この食堂のお母さん的な声に反応するよう刷り込まれているのだろう。パブロフの犬ばりに反射する体で受け取りに。ついに鼓舞拉との対面である。
お、おお、なんとなく二郎系。でもそこまで二郎してない?弟の三郎?て感じのフォルム。見た目は上品、シンプル。情報過多でなく、とても好印象ではある。
それではいただきます。
まずはヤサイ。もやしはしんなりとシャキの中間。自分は結構好きな茹で加減である。シャキすぎるともやしの鮮度に応じて臭みの当たり外れがあり、しんなりしすぎるとそれはもうナムルだからだ。私は、ヤサイは先に喰らい尽くさなければならないと、なぜか思い込んでいる。このヤサイ、少し味がついていたように思う。だから前菜気分が味わえた。
そしてここから一気に心臓部。スープと麺をかき込むッ!
「うわ、すんごいヘルシー★」
ラーメンであるからにはヘルシーなんてことは間違っても、ないのである。なのだが思わずそう言ってしまうほど、淡麗系に近いしょうゆベース、だけど確実に二郎がいる、そんな不思議な感じ。なんだろう、これは初めての感覚だ。やっぱり弟の三郎か?麺は極太のいわゆるワシワシ。二郎系のあのスープに浸かることでしか自己表現できないと思っていたワシワシが、この三郎スープに非常によく合う。現実、アブラっぽくなく、ほんとに体に優しい感じではある。
あっという間に完食。二郎系を喰らったあとのあの9割満足1割後悔みたいな円グラフはない。体にノーダメージの満足度である。やはり二郎系のようでそうではない、新ジャンルと言ってもいいくらいだろうと自分は思った。
三郎に心地良いコブラツイストをかけられたのだな。プロレスだって、互いの信頼関係によってケガなくいい試合で終われるのだ。リングネームとのギャップも、プロレスラーの面白さだ。
また鼓舞士でいい試合をしよう。次は、【汁なし鼓舞拉】に決めている。
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